2017.07.26

VRからゴーグルがなくなる日。

皆様、VRを楽しんでおられますか?

僕は毎日一度はVRの世界に足を踏み入れているような感じなので
そろそろ現実とヴァーチャルが曖昧な感じなのですが
かろうじて「メガネしている」「ゴーグルしている」で
現実とVRを見分けています。
(嘘です)

そんな僕のもとに
VR業界にまたひとつ大きなニュースが入ってきました。

「HYDROGEN ONE、ゴーグルレスVRスマホを発売」です。
こちらから注文可能(2018年に届くそうな)

僕はどうすれば良いんだろう。

その革新的な方法は・・・秘密!?

この「ゴーグルレスVR」は
どのように実現するか・・?
という情報が全く秘密になされています。
普通に考えたら不可能にしか思えません。

ただ、そもそもVRをゴールグレススマホで実現!と言われても
VRの定義というものが曖昧すぎますよね。

個人的な現時点の見解ですが
・目の前に映像を映し出す
・センサーを利用して投影範囲が反応する(視点移動など)
・焦点が奥に行く(目の前の画面を見ていない錯覚)
という方法を用いて
「あたかも自分がその空間にいるように錯覚する」
のがVR、
どうようの方法を用いて
「あたかも映像上の物体が目の前の空間にあるかのように錯覚する」
がMRだと思っています。

この「目の前」というポイントにおいて
物理的に「目の前」ですので、
目の前にスマホを置くのは良いとしても
それが「目の焦点を奥にする」というのはとてもむずかしい作業です。

しかしこのHYDROGEN ONEはVRにもMRにも対応していると言うのです。

眉がツバでベトベトになってきました。

本当に可能なのか?

現時点で体験していない私が何かを言うのもおかしな話ですが
実は「不可能ではない」方法は存在します。
裸眼3Dの方法は記憶にあたらしいと思いますが
皆様覚えていらっしゃいますか?

立体視について、家電業界・・いや人類の黒歴史のように扱っていますが
一時期、猫も杓子も映画も任天堂も「3Dだ!」と騒いでいましたね。

3D映像は「1つの画面」にも関わらず
「左右の目でみた視差」を生む必要がありました。
そのために生み出されたのが「3Dゴーグル」です。
(今思えば、赤青のゴーグルで立体視していた時代もありました)

しかし「毎回ゴーグルをかけるのが鬱陶しい」という至極当然の理由により
衰退がはじまります。

しかしここで日本一3D立体視に造詣の深い会社が京都にありました。
皆様御存知、任天堂さまでございます。

古くはとびだせ大作戦、バーチャルボーイと
3D業界を震撼させ続けた任天堂様が3D時代(終焉済)を黙ってみているはずもなく
なんと「裸眼3D」を搭載したゲーム機、3DSを販売したのです。

「コンテンツを作るのが難しい割に、画面サイズが小さいと立体感が少ない」
「疲れる」
「そもそも飛び出して何が楽しいのか?」
と、結局3Dは埋没していくのですが
ここに1つ大きなヒントがあります。

【裸眼3D】です。

左右の視差を生めるということが意味するもの

一つの画面内に裸眼で左右視差を生めるということは
単純に言えば「立体に見える」ということであり、
3Dレンダリングと合成さえ出来れば、「裸眼VR,MR」は夢ではないのです。
実際、開発元の社長はこのディスプレイを「ホログラフィックディスプレイ」と呼ぶあたり、裸眼3Dと同等の技術を使用しているのではないか?という見方が強いです。

言葉で言えば簡単なのですが、この作業には
「スマホで実現できると思えない処理速度」が必要になります。
たった1年で実現できるのか?
誰もがこの情報は疑っています・・が・・・。

REDという会社が変えた、映像の今

実はこの開発元の「RED」という会社は
映像業界においてはその名を知らない者は存在しないと言われる
破天荒企業です。
REDという会社のカメラはただ「画質」のみを重視し
「静止画のような動画」を作り上げたカメラでした。
運用はとても難しく、編集も「PCが火を噴く」レベルだったのですが
ただ「画質」においては絶対不可能と言われていた領域を遥かに超えたカメラだったのです。
現在ではREDを運用するためのチームをつくることで安定的な運用ができており
(チームをつくりたくなるほど魅力的な画質だった)
REDの画は、いまの「美しい映像」には欠かせないものになりました。

実はこのREDのビデオカメラが発表されたときも
誰もが眉を濡らしたものです。

しかし、発売後、その絵を見たものはすべて魅了された・・ということを考えると
今回のHydrogen Oneもバカに出来ません。

ただ・・「バッテリーは8分しか持ちません」とか平気で言ってくる企業です。
その点は注意が必要ですね。